やって来たホリデー・デプレッション

米国は感謝祭(11月23日)の翌日から、小売業界にとって年間で最も重要な、クリスマスのショッピング・シーズンが始まりました。特に、感謝祭の翌日の金曜日はブラック・フライデーと呼ばれ、バーゲンを狙う買い物客でショッピング・センターは大混雑となります。

下のチャートは、世論調査で知られるギャラップ社からです。


ブラック・フライデーの週末に、いくら使いましたか、という質問に対する回答の推移が示されています。今年の平均額は122ドルでした。去年の128ドルより低い数値ですが、景気が後退していた2008年、2009年を明らかに上回る金額です。

次の質問はこれです。

あなたは、今年のクリスマス・ショッピングに、いくら使う予定ですか?


回答は862ドル、円に換算すると96707円ほどになり、去年の752ドルを約14.6%上回る金額になります。

去年の額を超えるショッピングが計画されていることは、小売業者にとって、もちろん嬉しいニュースです。しかし今のところ、ブラック・フライデーの週末の状況を見る限り、米国消費者たちは2016年を上回る買い物をしていません。
クリスマスまで、まだ4週間近く残っている。消費者たちは計画しているように、今年のクリスマスには記録的な金額の買い物をする可能性がある。おそらく消費者たちは、ブラック・フライデー以上の割引セールが行われることを待っているのだろう。(ギャラップ)
言うまでもなく、米国人にとってクリスマスは、金を使うことを強いられる季節です。子どもへのプレンゼント、妻や夫へのプレゼント、同僚や上司へのプレゼント、とにかく大変です。もちろん、ギフトを贈ることを拒否することもできますが、そんなことをすると白い目で見られることになりますから、プレゼントの交換を無視することは出来ません。

よく聞く言葉に「Holiday Depression(ホリデー・デプレッション)」というものがあります。Holidayは休日、Depressionは気持ちの落ち込み、そして憂鬱、鬱病を意味する言葉です。クリスマスは楽しい筈の季節なのですが、買わなくてはならない膨大な金額のプレゼントを考えると意気消沈してしまいます。もちろん、ギフト以外にも食費や光熱費などの通常の出費がありますから、12月の出費は桁外れなものになります。看護師や医師の話によると、クリスマスのショッピング・シーズンには突然の胸の痛みで病院に担ぎ込まれる人の数が増えるということですから、ホリデー・デプレッションは健康にも害を与えていることは事実です。

ウォール街のアナリストたちは、今年のクリスマスの売上は記録的な金額になることを予想しています。この予想が当たるかどうかは分かりませんが、下のチャートを見てください。


米国世帯が抱える借金は12兆7300億ドルです。2008年に記録された12兆6800億ドルを超え史上最高のレベルに達しています。今年のクリスマスは、史上最高のホリデー・デプレッションになりそうです。

(情報源:Thanksgiving Week Consumer Spending on Par With 2016

Consumers Remain in Good Holiday Shopping Mood

Household Debt Makes a Comeback in the U.S.

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